化学男のバリュー投資

本日、新規で買いを入れたディーブイエックス（DVx）を分析します( ﾟДﾟ)

DVxは医療機器を販売する専門商社で、有名投資家の方も過去に保有されていたので、
小型株の域を出ていませんが有名な銘柄だと思います。

正直DVxは医療機器という自分の肌感覚でわかる範囲を超えているものを取り扱っているため、
私の投資感では極力投資したくない企業です。

それでも今回、投資に踏み切ったのは、
円安デメリットの企業であるにもかかわらず、今期も成長を続けており、
2016年は為替がかなり円高に振れそうですが、
市場からはその部分が評価されていないためINしました。
結果的には優待落ちの時に買った方が安く買えましたが。。。

それではまず過去9年の売上、営業利益、営業拠点数を見ます。
創業以来増収増益を続けていますが、今期は円安による仕入れ価格上昇のため初めて減益の可能性がありそうです。



次に営業利益、純利益、販管費率を見ます。
増収が続いているにもかかわらず、販管費率が右肩下がりで、
経費削減や経営の効率化が行われていることがわかります。
経営陣は非常に優秀だと思います。



次に営業CF,投資CF、フリーCFを見ます。
営業CFは毎年プラスで問題なく、フリーCFも投資CFより多いことが多いです。
これは新しい投資を大きく必要とせず、現金が余っていくビジネスモデルで理想的です。
今後は株主還元やM&Aも期待できるのではないでしょうか。




＜定性的観点＞
①成長ストーリーはあるか？
拠点拡大型ビジネスです。

②成長余地はあるか？
まだ進出できていない地域は残っており、
成長余地は小さくないと思います。

また高齢者が増えていくことからも需要は増加傾向と言えるでしょう。

③不況耐性があるか？
リーマンショック時も増収増益。
医療関係のため不景気の影響は受けません。

④ビジネスの堀は深いか？
医療関係のため新規参入は難しいと思います。
また虚血事業は国内総代理店を務めているようで、
製品によっては独占的な立場をものにしています。

⑤株価上昇の触媒はあるか？
来期の想定為替次第では大幅増益になりそう。
1円の円安で1600万の減益要因となるそうです。

＜定量的観点＞
⑥PERは適正以下か？（成長率15％の場合、PERの適正水準は15倍が目安）
PER：9.4倍ですが、今期は株式の売却益がありますので実質予想PERは13.2倍程度です。

⑦PBRは2倍以下か？
2.24倍

⑧CFはどうか？（PCFRとフリーCF倍率を確認）
営業CFは毎年プラス。
フリーCFもほぼプラス。

⑨有利子負債が純利益の5倍までか？
有利子負債：1.2億
実質無借金。

⑩ROICは高い値を維持しているか、あるいは改善されているか？
16.0→16.10→18.0→17.8→16.7％
文句なし。

＜競争力調査（同業他社との相対評価）＞
⑪売上成長率
12％

⑫営業利益率
14.6％

⑬販管費率
13.3％

＜その他＞
⑭リスク要因は？
医療機器の償還価格が改定されると販売価格が低下。
為替が円安になると仕入れ価格が増加。
不整脈事業（為替関係なし）の利益率の低下。（ここが株価停滞の理由かなと）

⑮配当や株主還元は？
配当利回り：2.13％
総合利回り：2.93％

⑯まとめ
今期は利益面で予想を下回りそうですが、ここはある程度織り込んでいて、
来期の予想（想定為替）がどうなるかが一番のポイントかと思います。

成長性は12-15％程度でPER13倍で、無借金経営かつフリーCFが大きいので、
また総合利回りも高いので割安と判断しています。