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リスクモンスターの企業分析

リスクモンスター

与信情報を提供する会社。
競合が帝国データバンクと言えばわかりやすいでしょうか。

この業界は帝国と東京商工リサーチの2社の独占事業で、
帝国が圧倒的なシェアを誇っています。

市場規模:800億
帝国:60%(売上500億)
東京商工:(売上187億)
リスモン:与信部門の売上16億程度

リスモンの注目ポイントは
クラウドのストックビジネス、好財務、総還元性向60%、業績が改善傾向、不況耐性。

過去10年の業績は下記の通りで、時系列的に振り返ると、
(グラフのクオリティが酷いですが、表を見て下さい。。。)

リーマンショックの2008年でも営利プラス、株式評価損で純利はマイナス。
2009年は企業の信用不安が広がり、不況が特需に。営利大幅増。
2010年から2015年までゼロ成長。
2015年は本社移転にあたり、特損計上。
2016年から利益率大幅改善。

2015年から総還元性向を60%に。
一株益がグッと改善傾向になり、過去5年の年間成長率15%。(CAGR)





2017年度は本日自社株を発表しました。

<定性的観点>
①成長ストーリーはあるか?
認知度向上が成長につながる形。
成長スピードは緩慢。

②成長余地はあるか?
帝国と東京商工のパイを奪う形。
知名度とブランド力に大幅に遅れを取っていますが、
後発企業らしく競争力は上位2社に勝るため伸びるのでは?と考えます。詳細は④。

また数年前に買収した会社サイバックスの成長に期待したいところ。
サイバックスは「サイバックスUniv.」という
eラーニングと公開研修を低価格で受け放題となるサービスを提供。
まだ小規模だが成長性が高く、既に利益率も15%を超えているので、
今後の売上拡大に期待したいところ。

③不況耐性があるか?

2009年に大幅増益になっていることからわかるように、
不景気時には信用調査が活発に行われるため不景気耐性はかなり強い。

④ビジネスの堀は深いか?
・コスト優位性

信用調査の価格は競合2社より安価。

リスモンは東京商工から企業信用情報を取得し、
独自で会社の信用情報を格付けし、
依頼者に情報提供するサービスを展開しています。
帝国と東京商工は会社の信用調査も業務内容の一つであり、
マンパワーが必要ですが、リスモンは調査はしないので、
少人数で効率のいい経営ができています。
この点が低価格を生み出している源泉ですね。

しかもサービスはクラウド型で顧客がリスモンのサービスを利用するたびに、
チャリンチャリン利用料が落ちてくる形なので
売上が伸びるほど利益率の改善が期待できます

尚、リスモンにとって東京商工は
競合他社であり、協力会社であり、筆頭株主という存在です。

⑤株価上昇のカタリスト
1.自社株買い
 
2.東証一部指定替え

アナログ世代のおじさん達にとって、
帝国のネームバリューは圧倒的です。
そんな環境下でシェアを奪うためにも、
東証一部という看板が是が非でも欲しいでしょう。

東証一部へのハードルは時価総額の項目以外全てクリア。

早ければ17年9月。

3.成長力の見直し

過去数年、緩慢な成長を続けてきましたが、
スケールメリットにより利益率が改善されてきている。
売上が伸びるほど利益率は改善するので、
成長スピードは上がってくるのではと期待。
あとM&Aも。

<定量的観点>
⑥PERは適正以下か?
(成長率15%の場合、PERの適正水準は15倍が目安)

成長率(5年CAGR)
売上:1.7%
営利:10.7%
1株益:15.1%
売上と営利の成長率は適正以上で割高だが、一株益はPERの適正水準。

⑦PBRは2倍以下か?
0.87倍で割安。
資産の内容が良く、ネットキャッシュ率85.2%を高く評価したい。

時価総額:35.2億
ネットキャッシュ:30億

ネットキャッシュの内訳:
現金  :20億
売掛金:4億
不動産:11億(立地が良いため流動性ありとみなし7.5億で評価)
社債 :1億
有価証券:7.6億
総負債:10億

⑧CFはどうか?(PCFRとリーCF倍率を確認)

問題なし。割愛。

⑨有利子負債が純利益の5倍までか?

借入金:5億。
問題無し

⑩ROICは高い値を維持しているか、あるいは改善されているか?


低いが、昨年、今期(見込み)と改善されている。

⑭リスク要因は?
・グループウェアの会員数が減少傾向。
・東京商工とネオジャパンに依存傾向。

⑮配当や株主還元は?
配当利回り:1.5%
配当+自社株買いの還元性向:60%
上記に加えて優待あり

⑯まとめ

総還元性向60%で、東証一部指定替えのカタリストもあり、
利益率も改善しています。

還元性向60%っていうのはかなり美味しいと思っています。
リスモンの場合、もし60%還元を全て配当にしたら、
年間配当35円で配当利回り4.0%になります。
さらに優待も付きますからね。
財務鉄壁で、不況耐性があって、ストックビジネスで収益もブレにくい。
一株益も過去5年で言えば年間15%成長です(CAGR)
これで配当利回り4.0%+優待って他にありますかね?

今年1年で既に50%以上上昇していますが、
まだまだ上を目指せる銘柄だと思います。
少なく見積もってもPBR1倍割れは安いでしょう。

メモ:

2015年に自社ビルにしたことでコストが6000万程度浮いた。
大手町の賃貸ビルにいた時は年間1億2千万の家賃費用が発生していた。

BPOサービスは毎年赤字のようだが、
コストセンターとしての役割も担っているため仕方がない模様。

四季報に総還元性向60%と書いてもらえば良いと思うんだけど。

投資家に全然知られてないと思う。
ちゃんと取材しろ東洋経済。

長期借入金1.0%
2年前まで無借金経営で銀行との付き合いが無かったためか、
好財務のわりに利率は少し高め。

ネオジャパンが運営するデスクネッツの
簡易グループウェアでJ-mottoのサービス提供。
月額3,000円(20ユーザー・200MB)、
1ユーザーあたり150円という低価格でグループウェアを提供

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プロフィール

化学男

Author:化学男
某化学企業勤務のアラサー男子です。
バリュー投資で45歳までに資産一億円を目指します!

メインの投資手法は
本質的価値より過小評価されていて、
半年以内に明らかとなる触媒があり、
「過小評価 → フェアバリュー」という形で水準訂正を狙う手法です。
MUSTではないですがPBR:1倍以下の株を好みます。

パフォーマンス
2016年(5/1~12/31) +52.9%
2017年(10/31時点) +73.7% 

リンクフリーです( ゚Д゚)
Twitter: @Investment_kabu

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